ワカメの茎煮の作り方


「ワカメの軸、買ってみたけど茎煮にするにはどうすれば…」

…「時間をかけて煮るだけなら自分でもできるかも?」
そう思ってワカメの軸を買ったものの、いざやってみるとどうすればいいのか分からない。

そんな経験、ありませんか?

そんな初心者さんでも分かるように
失敗しやすいところをQ&A形式で書いてみたいと思います。

まずは以前に掲示板内で書いていたログです。



ワカメの茎煮をうまく作るコツ。 / カネサ店員
 ワカメの茎煮、という事で今回は「失敗しないように」作るコツを書いてみたいと思います。

初めて作る場合に、失敗しやすい部分があるのでそこの所をざっと書いておきます。

かく言う私も詳しい人に教えて貰い、作り始めてまだ3回目なんですが。

まず
・よく洗う。
 ワカメの軸には、時々砂の塊のようなものが埋まっているので見つけたら取り除く。
軸の回りの硬い葉にも砂が残りやすいのでよく洗う。

・切る。
 生、あるいはさっと湯がいた後に切る。
切り方は横切りではなく、斜め切りなどにする。
切断面を多く作る事で茹でる時に、塩が抜けやすくなったり、味が付きやすくなります。

・よく茹でる。
 茹でる時はたっぷりの水から始め、火加減は常に強火を保つ。
お湯が沸いても弱火にしない事が柔らかくするコツです。
塩が抜けるまで茹でるので、抜けたかどうかは味見して確かめる。
柔らかくしたい場合は、圧力鍋を使うと便利です。

・よくすすぐ。
 3回ほど水を換え、よくすすぎます。

・よく煮る。
 まず、味付けの基本として、ザラメ糖、味醂、醤油を使う。
最初に砂糖、水で煮込み、味が染みた後に醤油、味醂を入れて仕上げる。
注意として、醤油は入れすぎないこと。
煮ている間に焦がさないように時々水を足す。

何度か味見する事が重要です。

以上です。

やってみようと思う方は是非参考にしてみて下さいね。




これはそのまま作る時の手順になっているのですが、どうしても失敗しやすい所はあるものです。

以前当店でワカメの軸を買われたお客様に何度か尋ねられたこともあり、今回はその時の失敗談も交えて解説していきます。

Q・茎煮が辛い。
A・これはよくある失敗です。
「塩辛い」のか「溜まり辛い」のかで、失敗してしまった部分が分かれてきます。

まず、塩辛かった場合。
これは茹でる時間が浅かったり茹でる時に水が少なかったりすると起こります。
すすぎもよくすすがなければ、塩が残ってしまいがちです。
切り方によっても多少の差が出るので、色々工夫すれば塩が抜けやすくなります。
そして、味付けに入る前に一度味見をしておく事が重要です。
塩気が残っているようなら、もう一度茹で直す(さっと湯がく程度で良いと思います。)と良いでしょう。
塩味はいくら味付けを濃くしても、誤魔化しが聞きませんのでご注意を。

次に、溜まり辛かった場合。
これは味付けの時に醤油を多く入れ過ぎてしまった時に起こります。
初めて茎煮を作る際は、砂糖と水で暫く煮込んだ後、醤油を少しずつ入れて時々味を見ながら煮ていくと良いでしょう。
少なすぎても焦げてしまう元ですので、適度に味醂や水も足していって下さい。
何事も適度が一番です。
使いすぎは辛いだけでなく勿体無いですし^^;
Q・茎に芯があり、硬い。
A・これは茹でる時に水から茹でなかったり沸騰後に火を弱めて茹でたりすると起こりやすいです。
茎煮は味付けの時にもよく煮込むから大丈夫、という固定観念から

茹で時間の短縮、ガス代節約のために火を弱めてしまったりしませんか?

この失敗は割と二度目以降の初心者さんが陥りやすい失敗です。
慣れてくると少しでも時間短縮や節約を考えてしまい、ワカメの茎煮を硬く作ってしまいがちです。
味付けの時に軟らかくなる、という考えは捨ててください。
味付けの時に使う醤油や味醂は、素材の表面を引き締める効果を持っています
煮付けにこれらをよく使うのは煮崩れを抑える働きもあるからです。
むしろ軟らかくしたいのなら、茹でる時に茹ですぎるくらいが丁度良いのです。
ちなみに、「料理のさしすせそ」で、砂糖を先に、醤油を最後に入れるのは有名ですが、茎煮でも醤油を早く入れてしまうと表面が硬くなってしまいます。
逆に砂糖は素材を軟らかくする効果を持っているので、芯の軟らかい、美味しい茎煮に仕上げるためにも砂糖や味醂で煮込む時間の短縮のしすぎにはご注意下さい。
Q・味がしみ込まず、美味しくない。
A・これは上でも説明していますが、醤油を早く入れすぎてしまうと起こりやすいです。
さらに、切る時に切断面をあまり作らなかったりしても味は染み込み難くなります。
大量のワカメの茎で茎煮を作る時、どうしても形を揃えて細かく切っていくのは面倒なものです。

中には細い茎もあったりして、長さだけ揃えてそのまま終わったりしませんか?

茎を丸のまま使うと、塩が抜けてなかったり、味が染みてなかったり、硬かったりと、良い事はありません。
細い茎は手間要らず!と思っていると、こういう結果を招いてしまいます。
切る時には中心を割いてやるなり、一手間ですが手を入れておく事をお勧めします。
Q・焦げてしまった。
A・これも二度目以降の初心者さん、むしろ忙しいお母さま方に多いのではないでしょうか。
茎煮は時間がかかるから、と他の事をしに行ってしまい、気が付いたら焦げていた。
なんて事ありませんか?
焦がしてしまう失敗に多いのは、最後の仕上げの段階、醤油を入れてから水気を飛ばしツヤを出す時です。
というよりも、そこ位しか焦がせる場所はありません。
ワカメの茎煮は小女子の佃煮と違い、長いのは茹でている時間と、甘味を付けるために煮込んでいる時間がほとんどです。
醤油を入れてからは特に焦げやすくなりますので、時々様子を見て煮汁が少なくなったら足す。
もしくは火を止め、仕上げとしてかき混ぜながら余分な水分を飛ばして下さい。
どうしても、という時は一旦火を止めておくのが一番です。

少しだけだから、とそのまま火にかけて出て行くのは貴方の勝手です。
焦がした後、その鍋を洗うのも貴方です。
Q・失敗したら捨てるしかないのか。
A・作ってみたけど「硬い」、「辛い」、「味がない」…。
失敗してしまったら、捨てるしかないのか。
これは最初のうち、どうしても考えてしまいますよね。
特に、作った後にとても塩辛くなってしまい、砂糖や醤油で味をつけたものの塩味が強くて食べられない。
そんな時、無理して食べてもいいですが、食べるなら美味しく食べたいものです。

しかし、このワカメの茎煮、実は結構頑丈なのです。
失敗してしまったら、少し勿体無いですが、洗い直せばある程度元に戻ります
塩味は洗った時に煮汁と一緒に流れてしまうので、そこからまた味を付け直せば、すぐに食べられるようになります。
全部捨ててしまうよりも洗って作り直せば、美味しい茎煮に変わります。
すでに火が通っているので、ほとんど時間はかかりません。
お試しあれ。

※味がない場合は洗わずに、砂糖や醤油を足して少し濃いめのタレを作り、焦げないように再び煮込んで下さい。
多少味がなくてもタレの味で食べられるはずです。
Q・沢山作りすぎてしまった。
A・これはあるんじゃないでしょうか。
「安いから」とワカメの軸を多く買ってしまい、作った後に少し反省…。
そんな時は、冷凍保存です。
ワカメの茎煮って、沢山作っても食べるのは少しずつだったりします。
食べる人が多ければ、それも特に気にしなくても良いのですが、食べる人が少ないと中々減ってくれませんよね。
冷凍しておけば一度に沢山食べなくても、2、3週間は保存できます
(解凍後はお早めにお召し上がり下さい。)
煮魚の付け合せにしてみたり、うまく作れたのであれば、親しい方々に配ってみたり。
今考え付くのはこの程度ですが、他にも利用法はあるかも知れませんよ^^
Q・ワカメの茎煮が作れれば小女子の佃煮も作れる気がするのですが。
A・これは調味料の関係でふと、思ったので入れてみました。
ワカメの茎煮ではザラメ糖、醤油、味醂を使いました。
小女子の佃煮でも上の三つを使います。(その他にお好みで生姜や山椒を入れることもあります。)
しかし、この二つ。
調味料は同じなのに、全く正反対な性質を持っています。
ワカメの茎煮は「硬いものを軟らかく」、小女子の佃煮は「軟らかいものを硬く」仕上げています。
これは砂糖や醤油、味醂の入れるタイミングが異なるための性質の違いです。
ワカメの茎煮では、砂糖でじっくり煮込んだ後に醤油や味醂を入れました。
小女子の佃煮では、調味料は全て最初から入れて作ります。
佃煮は魚の形が崩れると価値が無くなってしまうので、硬くなる作用を使って煮崩れを防いでいるのです。
そして、硬くなっても極力混ぜる事はしないそうです。
ちなみに時間も30分程でできてしまうとか。

調味料が同じでも作り方は全く違っているんですね^^;

これらは詳しい人から教えていただいたものを、自分の経験や、お客様のお話を元にまとめたものです。
この場を借りてお礼を申し上げます。
ご協力ありがとうございました^^
稚拙な文が目立ちますが、何かの役に立てれば幸いです。
では、長々とお付き合いどうもありがとうございました。

…今年は時期が終わってしまいましたので、来年は小女子の佃煮を覚えたいと思っています。
ある程度作れるようになれば、またまとめをしたいと思います。

ワカメの茎煮の作り方・完。

2010/4/13



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